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放送大学の卒業は難しい?

目次

在籍期間中に卒業できるのか

放送大学は、大学在籍中に卒業することは、可能です。
なぜなら、全科履修生のケースであれば、最長10年まで在籍できるからです。
さらに10年経過してしまっても、再度入学手続きを取ることで学習は続けられるので、在籍期間を気にして講義を受ける必要はありません。
ただし、その長さが問題になることもあります。
その問題とは、慢心と学費の安さです。

一般的な大学と異なり、出席しなくとも、特に出欠が取られるといったことはありません。
そのため、気が向かなければ講義を受けなくとも何ら問題ないのです。
これが実は難しい理由になっているといえます。
メリハリがないと、一向に履修出来ず、気づいたら2年、3年と経過していることも少なくありません。
気付いたら10年経っていた、そもそも放送大学に在籍していたということすら忘れていることさえあります。
そうならないためにも何年で卒業するといった目的を持っている必要があります。

学費の安さも卒業を長引かせてしまう原因です。
4年以上在籍し124単位を取得したとしても約70万円で、これは国公立大学よりもはるかに安い金額です。
10年かけて受講すれば、年間7万円程度の学費に収まってしまい、サブスクリプションサービスを利用しているのと変わらなくなります。
この安さから、早く卒業しようという気持ちが薄らいできてしまうことも事実です。

以上の理由から、在籍期間中に卒業できるものの、放送大学の在籍のしやすさから時間がどんどん経過してしまう点に注意が必要です。

卒業率と学習の難易度

放送大学の卒業率と学習の難易度も見てみましょう。
ネットでは卒業が難しいという話も出ている放送大学ですが、実際は50%程度といわれています。
一般的な大学に比べると低い数字ですが、気軽に誰でも始められることを考えると、そこまで低い数字ではありません。
本気で卒業する気があれば、一般大学とそこまで卒業率は変わらないでしょう。
繰り返しになりますが、年数を決めて卒業するつもりで勉強する必要があります。
ちなみに全科履修生の在学生数全体を分母に卒業者数をみたケースでは、10%というデータを示しています。
これは、とりあえず放送大学をやってみようという人も含めたものですが、気楽な気持ちで放送大学を受講すると10人に1人しか卒業できないことになるので、そういった事実があることも知っておきましょう。

学習の難易度ですが、実は一般的な大学と変わりません。
初心者向けとアナウンスされている講義であっても、高校生程度の知識が前提であり、受講してみると意外に難しいと感じる方もいるはずです。
ただ、基本的に単位取得の決まりに沿って単位を取っていれば卒業できます。
そのルールとは、各区分の単位数を合計して124単位を満たした時点で卒業になります。
基本的な単位のルールを説明すると、基盤科目が14単位、コース科目が76単位、そして科目区分を問わない単位が34単位です。
詳細は公式サイトに記載されていますが、決して簡単に取れるものではない、ということを事前に知っておきましょう。
ちなみに放送を単に視聴しているだけでなく、オンライン授業や対面での授業も20単位あるので、それを落としてしまわないようにするのもポイントです。

日々の勉強を継続すること

このように一見難しそうにみえる放送大学ですが、卒業自体よりも勉強の継続が難しいと言われています。
テキストを読破して視聴、試験を継続する、自主性を持って学ぶといった3つを抑える必要があります。

視聴するだけでなく、テキストを読むことが求められますが、このテキストを読むことがおざなりになりがちです。
テキスト換算で62冊を読む必要があり、これは読む気がないと、とても10年で読めない量です。
4年で卒業するには、年間31単位前期後期で最低15単位を取る必要がありますが、ここまでのペースで勉強するには相当な時間が必要です。

仕事をしながら勉強をしようと思ったら、あらかじめ時間を確保して勉強するようにしましょう。
そして、それを継続することで放送大学の卒業が可能になります。
継続は力なりといいますが、一般の大学同様に放送大学でも継続した勉強するのが重要といえるでしょう。
単位認定試験(「択一式」「記述式」「併用式」)も待ち受けていますので、きちんと学習をして、講義内容を覚える必要があります。
また、卒業を意識する場合、レポート(通信指導)が択一式のものは、単位認定試験が択一式の確率が高いという傾向を生かして放送大学を受講する手もあります。
いずれにしても続けて勉強することは重要といえるでしょう。

レポート提出や試験の都合を合わせること

レポート提出や試験の都合を合わせることも放送大学が難しい理由です。
放送大学はインターネットで提出物を送れますし、ホームページやテレビ、ラジオで視聴も可能です。
さらに最近ではスマートフォンでの受講もできるようになってきたので学習しやすい環境が整っています。
そのため、都合は以前よりもつけやすくはなっているといえるでしょう。

ただ、実際の試験については、各都道府県に設置されている学習センターに出席して試験を受けなければなりません。
幸い一般の大学と異なり、土日に試験できる環境になっているものも多いので、土日試験の単位を中心に受講するというテクニックもあります。
平日試験の科目については、仕事などの都合を合わせるという難しさがあるので注意しましょう。
ちなみに最近は在宅受験できるようになったものもあるので、時間の都合さえつければ、学習センターへのアクセスなどを気にせず受験できるものも出てきました。

レポート提出はネットで行われることがほとんどですが、こちらも仕事や家庭を意識して置くことが重要です。

現役で一般的な大学に行く場合は、アルバイトを気にする程度で済みますが、放送大学の場合は多くが社会人なので、さまざまな時間的制約をクリアしながら進めていく必要があるということを知っておきましょう。

実際この時間の使い方が難しいと感じる在学生も多くいます。

身近な仲間がいない

最後に放送大学が難しいと感じるのは仲間がいないことです。
高校や、あるいは以前在籍していた大学を思い出してみましょう
試験が近くなると勉強会を開いたり、どのような勉強をすればいいか話し合ったり、試験の情報が流れて来たりといったこともあったはずです。
しかし、放送大学ではそういったことが一切なく、孤独の中で勉強を進めなければなりません。
これは試験にとって不利になるだけでなく、勉強を進めるうえでもモチベーションの維持が難しくなることも多いのです。
放送大学の難しいところは、実は身近な場所に仲間がいないことで、試験やレポート、受講するのが辛くなってきた時、強く実感することでしょう。
身近に仲間いることの大切さを放送大学でつくづく感じるはずです。
恐らく落第あるいは受講するのを辞めてしまった放送大学経験者の中には孤独に勝てずに挫折した方も相当数いるでしょう。
いずれにしても放送大学を受講しているのは、自分だけでなく全国多くの人々が参加しています。
それらの人たちの存在を意識するだけでも、きっとモチベーションにつながり、放送大学を絶対卒業してやろうという気持ちも維持できるはずです。

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